2010年7月25日日曜日

物件探しと親父命拾い

とにかくウチは作業スペースが狭いんです。機械を増やさずに一人二人でボチボチやっているなら、ウチの工房スペースも気にならない程度なのですが、気が向けば新しい機械やらPCやら買ってくるし、刃型と治具も新しく商品を作ると首を傾げたくなるぐらい増えますので、現状ではもうこれ以上工房に何かを入れることは不可能になってしまいました。
しかも去年の10月には私と親父で建て増ししたのに、建て増したスペースは一瞬にして目一杯になってしまいました。

もうこれ以上は何をどうしようと、何ともならないと言うことで、思い切って物件探し。
ちょうどタイミング良く倉庫の空きがありました。家から車で10分ぐらいのところ、同じ区内です。しかも相場よりも安いんです。名古屋市内で坪3000円は割安です。倉庫が4軒固まっているところの一つが空いて募集している状態です。

北隣は建設機械のリース屋の広大な敷地で、 東隣は同じ倉庫、南隣も倉庫、西隣は駐車場。ちょっと離れたところに3階建てのマンションがある程度。現在建設中の国道302号環状線+高速道路平行線のすぐ脇ですので、こっちが出す騒音など全く問題になりません。しかも高速の脇道沿いですので、地理に明るくない人でも無い限りアクセスが悪い、という工房の立地としてはほぼ理想的と言える場所です。

ただ普通に言って、相場より安いというのは、何かあるんですよね。
隣にややこしい人が住んでいたり、やたら空き巣狙いされやすかったり、理由は様々だったりします。
そういうことは無いのですか?と不動産屋に聞いたんですけど、「はい、そういう面倒があるから安いんです」と言うことは、まず言いませんね。不景気だから安いんです、という理由を強調します。


もう、何でもいいや。グズグズしているとチャンスを逃しかねません。今日物件を見てきました。30坪のスレートの倉庫そうろうというものです。
良いね、実に良い。私は昔から小さな町工場を経営したかったんです。油にまみれた作業着を着て、作業帽をかぶって、汗まみれになって働く小さな町工場経営者。それに一歩近づきつつあります。

しかし本当にタダの箱ですので、内部に小屋を作って事務所スペースを作ったり、電気工事をしたり、その事務所スペースにエアコンを設置したり、等々結構面倒な仕事を最初にやらないといけません。普通そういうことは業者に頼むものですけど、ウチには閑な年寄りがいて、そういうことをやらせるのにちょうどいいと思っていたのですが、最近癌になって死にかけました。しかし状況は好転して、1ヵ月もすれば退院だそうです。また命拾いしたね。
退院してきたら、早速閑な年寄りに人生最後の仕事をしてもらうといたしましょう。