2010年4月29日木曜日

貼り革

当店、カメラの貼り革を販売しているという結構奇特な商売をしておりますが、希に貼り替えた写真をいただくことがあります。だいたい海外のお客様が多いです。
偏見が入っていて申し訳ございませんが、がさつな外人がカメラ革の貼り替えなど本当に出来るのだろうかと不思議に思ったりもするのですが、貼り替え後の写真をお送りくださるぐらいですから、きちんと貼り替えられております。


 上の写真はスペインのお客様から。(偏見が入っていて申し訳ございませんが)ラテン系がきちんと貼り替えできたということは恐るべき事だと思ってしまいます。ドイツ人やオランダ人・北欧の人が貼り替えできたというなら「それは然るべきだな」という感じで全然驚かないんですがラテン系というか南欧は苦労するんです。
何がそんなに苦労するかというと、まず郵便物がまともに届かない。書留にしないと到着率は50%以下です。イタリア・スペインに至っては、書留ではない郵便物がきちんと届いたら行幸というレベルで、一体届かなかった郵便物はどこに行ってしまうのでしょうか?

では書留にするときちんと届くのかというと、またこれがそうでもないのです。宛先不明でしょっちゅう戻ってきます。 まず住所がいい加減というか、こんな短い住所で本当に届くのか?というのばかり。例えば、「8アウグスト通り ナポリ」、、、これで本当に本当に届くのか?と何度も念を押したくなるようなものばかりです。日本とは違って「通り」が住所の基準になっているからそれで良いんでしょうけど、せめて郵便番号ぐらいないのか?と疑問に思いながらも発送すると、やっぱり宛先不明で戻ってくるわけです。もう勘弁して欲しいと思うことしばしばです。

最近ギリシャの財政が破綻したとかニュースになっていて、ギリシャの次はスペイン・ポルトガルが続きそうだのイタリアもやばそうだの言っていますが、挙げられている国は、どれもこれもウチの郵便物がまともに届かない国だなと、妙な共通点を見いだすのでした。

2010年4月22日木曜日

通常営業、、、とも言えませんが

しばらく更新が滞ってしまいましたが、通常営業しております。
相変わらず忙しいという生やさしい程度ではないですが、大して書くネタもないという感じでして、更新を楽しみにされている方がいらっしゃるとしたら、すみませんことです。
しかもとんでもないところから大きな仕事が舞い込んできて、これは相手様もあることですのでここでベラベラと内容は書けないわけです(書いたとしても誰にも信じてもらえないでしょうけど)。

とにかく期限中には出来そうもない量で、しかし断るには相手様が大きすぎるので、そんな立派な企業様がウチなんかに仕事を振ってくださるわけですので、断るなどという非礼な事も出来ないという大変なジレンマでなのあります。しかも仕事を一旦受けたら、出来ませんでしたとか、納期に遅れてしまいましたとかは絶対に許されないわけでありまして、しくじったら「腹を切ってお詫びをする」という文字通りの決死の覚悟が必要です。
胃が悪くなってしまいそうですが、仕事がありすぎて苦悩するということも一生の間に何度あるかという話でしょうから、有り難いと言えば大変有り難いことです。

こんな状況でして、5月はいつオーダーストップをかけるか秒読み状態です。ご不便をおかけして申し訳ございませんが、私店主も辛い状況だということで、お客様にはなにとぞご理解をいただければ幸いです。

2010年4月10日土曜日

そして疲労困憊

去年に比べて仕事も上手くなり、工程もスマートに進化して、スタッフも頼りになってきて、生産力はかなり上がって、何とか今年はオーダーストップをしなくてもご注文をこなしていけると思っていたのですが、本日とうとうオーダーストップをしてしまいました。

ご不便をおかけして申し訳ございません。深くお詫びをいたします。一日でも早くオーダー再開ができるよう、最大の努力をいたしますので、なにとぞよろしくお願いいたします。

市場が発狂でもしたのではないのかというぐらいの騒乱で、オーダーストップの連続だった去年よりも、実はさらに今年の方が売れています。しかもアメリカでキテいる商品があり、これも近いうちに日本でもどっかんと来ると思います。

さらにウチも6月までには法人化しないと、もうやっていられないという状態になってしまい、私もあっちでワーワーワー、こっちでワーワーワーという感じで、もう疲労困憊。

明日は日曜日ですがまた頑張ります。

E-PL1カラバリ

E-PL1もカラバリを販売予定です。
全部のサンプル写真を撮って編集するのが一番大変な仕事です。


今回12種類のカラバリです。柄物の色革だと爬虫類系が多くなってしまい、地を這うものが嫌いな方には申し訳ございませんが、結果的にそうなってしまうのは、革の仕入れ時点でそういう選択しかないということでお許しください。素材はすべて牛革でエンボスが入っているものです。

カラーキットは特注した専用刃型でカットいたします。
キットの内容は以下の画像のようにフロント2ピースです。


刃型ですと複雑な形状が作れませんので、裏のボタン周りのピースはありません。
本革ですので、エッジはコバ処理をしておりますが、フロント右ピースの右端は特に擦れやすい部分で、この部分が擦れてめくれやすいということだけは避けようがないことをご了承ください。

2010年4月8日木曜日

頭を抱え込んで、、、

E-PL1ケースのご注文もたくさんいただいておりまして、こちらの方は雑誌の記事に間に合わせないといけませんので、先に手をつけていきます。いただいているご注文の量を見るたびに頭を抱え込みたくなるぐらいです。

とにかくご注文を入れられたお客様はお待ちなのです。どれを優先して進めていくかということは大変頭を悩ませます。

E-PL1ケースはとりあえず20個ぐらい並べて作っていきます。





便利な機械を揃えておいて、本当に良かった・助かったと最近は毎度毎度で実感します。
これだけの量を手作りでやれなんて話になったら、私は間違いなくすべてブン投げて逃走します。


たくさんカットした後は、必ず端を揃えて記念写真。


20セットぐらいでしょうか。
本日は木曜日で外回り日なのですが、この状況でとても外回りなどやっていられません。引き続きE-PL1ケースの製作を一人でやって行きます。

2010年4月6日火曜日

花粉症の最終的解決策

今年もキッチリとやってきた花粉症の季節です。
私が子供の頃には花粉症などなかったような気がするのですが、大人になってから毎年やられています。

しかし今日という今日は長年の因縁にケリをつけてやるということで、購入したものがこれ


シンクロナイズドスイミングでも始めるのですか、、、?と思われた方、つまりそれです。

花粉が飛んでいる日には、これで鼻をつまんでやり過ごす。鼻に花粉が入らなければ、鼻水も出ないし、クシャミも出ません。これぞまさしく「肉を切らせて骨を断つ」とは言わないか、、、。

しかし何とこれ以上ないシンプルでで安直な解決策。今まで誰もこのことに気がつかなかったのか、不思議なくらいです。それとも誰かやったけど上手くいかなかったのでしょうか。

お値段は何と580円。しかも送料は630円という何とも微妙なプライスです。ブツよりも送料の方が高いと何だかとても損した気分になります。この商品の名称は「ノーズクリップ」。明日から花粉がひどい日には試してレポートいたします。

2010年4月5日月曜日

また一工夫

昨日はよく充電しましたので、今日からまた激闘の日々が始まりました。とはいうものの、昨晩飲んだ睡眠薬の量が多かったみたいで、昼ぐらいまでラリっているような、いないような妙なテンションでした。一応申し上げますが、睡眠薬を飲んでラリって楽しむという趣味は私にはございません。ただ単に量を間違えただけです。

さてと、ウチの場合ケースの制作時に手縫いの部分があります。


 底のパーツと側面の合わせ部分、上の矢印部分です。この一周は手縫いです。


おそらく駒合わせ縫いと言うのでしょうか、斜めに針を突き刺してクロスステッチをしていきます。
革で手縫いをするときにはまず間違いなくガイドの穴を開けます。上の画像でも、まだ縫っていない部分に穴が空いているのがおわかりいただけると思います。普通は菱目打ちという道具を使って穴を開けるわけですが、これがかなり面倒で時間がかかります。時間にして5分ぐらいかかるのではないでしょうか。木槌でコンコラコンコラと菱目打ちを叩きながら穴を開けていくわけです。1個ぐらいでしたら大して苦にならないのですが、これが10個もやろうとなると、大変な苦痛を伴う作業になります。「このひたすら単調な行為は一体自分の人生に何の意味や意義があるのだろうか?」そういう自問との戦いです。

そこで今日は、この無駄に時間を食う単調で下らない作業を一発で済ませられるように一工夫しようじゃないか ということでやってみたいと思います。

まず設計。


実際に穴を開けるラインを描き、2.5mm間隔の線と2mm間隔の線を分別します。上の図ですと赤い線が2.5mm間隔のミシン目になる線で、青い線が2mm間隔のミシン目になる線。寸法を測りやすくするために分解します。CADならコマンド一発で正確な寸法が出せますので、その寸法に合わせてギザ刃を描きます。


描いたギザ刃の図をレーザーで画用紙にカットして刃にゴムのりで貼り付け、それに合わせてグラインダーで櫛状に切れ目を入れていきます。谷側の切れ込みの深さが多少揃っていないのは、刃型作りの素人がやっている事ですので、ご愛敬だと大目に見てください。間隔が揃っていないのは、これは設計です。

ちなみにミシン目刃というものは、普通に製造販売されております。伝票なんかでミシン目が入っているものがありますよね。あのミシン目を入れる刃材です。ナカヤマとか塚谷という刃材屋で入手可能です。しかし刃の厚みが最大で0.9mm程度のものしかなく、私がやろうとしているような目的では、強度が足りなすぎなのです。硬い革などに使うとすぐに刃が曲がるか折れるかで使い物になりません。実は何度も試したことがあります。
今回使った刃は2mm厚で、とりあえず強度的には大丈夫だと思います。


その櫛状の刃を曲げて成型した状態です。
上手くいったものの写真を載せておりますが、一発で上手く仕上がったわけではありません。ストレート刃とは違い、ミシン目刃の曲げには多少癖がありますので、その癖を掴むまで数個失敗しております。


実際に底部分のパーツに穴を開けてみた状態。
いいんじゃないでしょうか。今まで5分以上かけていた作業が、MA3ハンドクリッカーで軽く圧をかけるだけ、時間にしてたったの10秒に短縮出来ました。
なんだかとても嬉しいぞ

実際に縫製してみましたが、手で穴開けをしたものと特に何ら違いは見られません。平目になっている分だけ縫い目が少し綺麗になってさえいます。

作業時間5分短縮。たかが5分というなかれ。10個以上並べて作ることなどウチでは毎度の事なのです。10個で50分の短縮。12個なら1時間の短縮ですよ。5分短縮というのは、驚くべき効率化なのです。

ここで誤解なきよう余計とも言える説明をさせていただきますが、効率化というのは、工程をサボったり端折ったりする事ではありません。品質を下げずに手間を省くこと、これがすなわち効率化です。私はそう思っております。

今日という日を生きていて良かったという気分です。というか今までなぜこれをやらなかった、という気分でもあります。


今日のネタとは関係ありませんが、友達がチュパチャップスのツリーを差し入れてくれました。120個もあります。

それではみなさん、ごきげんよう。

2010年4月4日日曜日

今年初めての休日でもないけど

今日は久しぶりに休み。
刃型を曲げたりとか試作してみたりとか、日曜日にしかできない仕事があるので、本来なら仕事をするつもりだったのですが、毎年恒例の花粉症でクシャミと鼻水が止まらないので休みにしました。

休日は何をするかというと、何もしません。とにかく寝ます。

朝飯喰って、ウィスキーを飲んで寝ます。
昼に起きてきて昼飯を食って、ウィスキーを飲んで寝ます。
夕方起きてきて、夕飯を食って、さぁ眠れるかというと、昼間散々寝ているから眠れるわけがありません。でも慌てず騒がず「睡眠薬」。常用はしていないので、酒と併用すると本当によーく効きます。
で、結局ウィスキーを飲んで睡眠薬を飲んで寝てしまいます。

とても健康的な日曜日の過ごし方かもしれません。つまり充電日ですね。

というわけで今から睡眠薬を飲んで寝ることにいたします。3年寝太郎になった気分です。