2013年9月6日金曜日

Fujifilm XF-1貼り革キットの採寸

貼り革のリクエストが多いFujifilm XF-1を買いましたよ。


お弁当型カメラとでも申しましょうか。レンズを沈胴させた状態では、ボディに深く沈みます。


まるっきりボディに平たく収まるわけではなく、ちょっと出っ張ります。
これは、X10と同じく電源スイッチがないので、最初はちょっと戸惑います。レンズを捻ると電源ONになります。


レンズを引っ張り出すと、タケノコ状態になります。ズームは電動ではなく手動です。ある意味便利ですが、動画は手動でズームイン・ズームアウトするとカクカクしますので、それはちょっと弱点かなという気がします。

レンズはワイド側 F1.8。実に明るいですね。望遠側はF4.9、まあこんなもんでしょう。
ズーム範囲は35mm判換算:25mm~100mm相当。ワイド側25mmってのはLumix LXシリーズと同じですね。25mmというのは超広角の範囲と言っても良いと思いますが、これが室内で人物数人以上を撮るときに非常に重宝するのです。28mmだとちょっと足りないとか余裕がない場合が案外と多いのですよ。


当店のようにデジカメが何台あるかわからない場合、困るのが充電器で、これがかなり邪魔なのです。兼用できそうな充電器を探してきて、合うようでしたら、充電器は元箱から出さないでおきます。
今回Pentaxのものが合いました(機種はわからないです)。合わない充電器を無理矢理使うと電池が爆発する危険性もありますので、このやり方はおすすめ出来ません。


マクロも結構いけますよ。
写りですが、全然問題無くよく写ります。だいたい3万円以上するデジカメで写らないカメラというほうが珍しいと思います。私の使う用途でしたら、全く文句のつけようがないぐらい良く写ります。

メーカーのスペックページ(リンク)を見ると、今時のデジカメは、覚えるのも気が遠くなりそうな量の機能が満載ですね。機能が増えて、楽しみが増えるのは結構なことです。でも、フィルム時代の頃より写真がうまい人が減っているという気がするのはなぜでしょうか。プロカメラマンでも、デジになってから写真が荒くなったという人も多いです。シャッターをいくら押してもタダだからなのかもしれません。

中判6x6ですと1枚シャッターを切ると、フィルム代は約50円~ぐらいだと思います。シャッターを一回押すのも、その瞬間をちょっと大切にしてしまいますよね。フレーミングを決めて、タイミングを見計らって、そこでシャッターを押す、というところで「やっぱりやめよう」とシャッターを押さずに納めてしまうということも普通にあります。それがデジだと、まあとにかく1枚でも2枚でも切っておけとなります。この違いかもしれません。どうでもいい話ですけど。


さて、早速剥がしてしまいます。
両面テープで張り付いているだけですので、端からめくってゆっくり剥がしていくだけです。

この時点で、メーカー保証はなくなりますので、革の張り替えをする方はご注意ください。


両面テープが結構頑強ですので、多少ノリ残りが出るかもしれません。


その場合は、薬用アルコールを使って、ノリ残り部分を綺麗にします。


綿棒にアルコールを浸して、ノリ残り部分を擦って綺麗にします。
それほど苦労する作業ではありません。


革を剥がし終わったところ、ボディ(革の下)に傷を発見。スタッフに「傷をつけるな!」と怒ってやろうかと思いましたところ、違うのです。カメラ製造途中につけたメモのようです。しかも手でけがいたものです。おぉぉ!
この件にクレームをつけたいのではなく、私はこういうのが好きなのです。このカメラの革貼り替えをされる方は、ボディにつけてあるケガキのメモがあるかどうか、ちょっとお楽しみです。


そして採寸作業。今日はウチのスタッフが採寸をしております。


地道にCADで線を引いて、実際のカメラに合わせていくという根気だけの作業です。
CADはライノセロスという3次元モデラーを使っております。カメラの貼り革の採寸は完全な2次元の作業なのですが、ライノを2次元CADとして使うと、これがまた驚くべき使いやすさで、線を引いて図形を作っていく作業や線の修正作業がやたら早いのです。2次元CADとして使うだけでしたら、15万円はちょっと高いですけど。
まあ何にしろ、使いにくい道具ほど、仕事のモチベーションを下げるものはないです。道具が悪いために仕事がイヤになってしまうというのは、何としても避けたいものです。道具というものは、気分良く機能的に使えるものであって欲しい、そう願います。


CADで図形を描き、レーザーでカットして、カメラに合わせて、合わない線を調整する。もう延々と繰り返すだけです。技術も何もありません。





まあ、何とか半日で採寸終了。
一度ほかの革でもチェックしてみて、月曜日に刃型を発注いたします。