2016年12月31日土曜日

皆さん今年もありがとう

今年は31日の今日まで働いていました。仕事があることは良いことだ、それだけ金になる。ただ単に欲張りなだけ、と言われれば、もう返す言葉がありません。

今年も皆さんに色々お買い上げを頂いたお陰で、この会社も存続することが出来ました。ありがとうございました。

今日はちょっと早めに終わって、オークションで買ってきた動くんだか動かないんだかわからないような古い床屋のバリカンをオーバーホールすることにしました。



2000円+送料600円。昭和の床屋にあったような古いバリカンです。
刃はどちらもエッジが立って切れる状態です。
ただボディは動くことは動くけど、何だかなぁという状態です。



ギアボックスを開いたところ、ここにゴッテリとグリスが固まって、これは動かないだろうなぁ、という状態で、グリスを綺麗に取り出したのでした。上の写真はグリスを取った後です。

今時のスピーディク クリッパーはギアが樹脂製ですが、これは見事な金属ギアです。恐らくバブル前の製品ではないでしょうか。



ここにグリスを詰めるらしいのですが、量がわからないので、適当にたっぷり入れておきました。






モーターを分解清掃しましたが、もうカーボンのカスがいっぱい出てきました。



カーボンブラシも交換してやります。純正品が手に入らないので、これも適当に合いそうなサイズのものをつけてやります。1本100円ぐらい。



ちょっとバネがきついので、短くしてやります。



ついでにシルバー部分に色も塗っちゃったね。一応ミッチャクロンを最初に吹いて塗膜を丈夫にして塗装をします。
ボディも黒の方がええかな?と友達に聞いたら、このベークライトっぽいのが昭和っぽくてエエと言われましたので、そのままにしました。



スイッチを入れます。真実の瞬間です。
うーん、多少回転が遅いような気がしますが、実用範囲ではないでしょうか。自分の頭でちょっとやってみましたけど、普通に切れますよ。最初はこんなに調子よく動かなかったです。こんなクラッシックなバリカンが再生出来て、今年の大晦日は有意義なものになったのでした。目出度し目出度し。



実はもう一台。こちらはスピーディクNP3。



こちらは更に快調になりました。現行品のスピーディクSR-1より、スピードもパワーも出てるのは一体どういうわけ?
古い日本製の機械は実に良いです。


2016年12月20日火曜日

ドリルの再研磨 DIYジグ 続きその2

先日の投稿 ドリルの再研磨 DIYジグ 続き のさらに続き。

先日は4 Facet : 4面の研磨をやりましたが、4面だと研磨する量が多くてやりにくいので、6面でやってみましょうと言うことで、3段階で研磨するジグを作りました。



切り刃の角度は10度、第2の面は20度、第3は内緒。この第3の面の適角を出すのがなかなか難しかったです。数回はやり直ししてます。



3つ並ぶと150mmの回転砥石もあまり余裕がなくなります。



実際に研磨すると、これもまたなかなか見事な6 Facet:6面です。
実に気分が良いです。



ちょっと焼けてしまっていますので、もう少し冷やしながらやらないといけません。



これも一種のシンニングなのかどうかわかりませんが、チゼル部分に角が立つので、かなり食いつきが良くなります。

これがプロの使用に耐えられるかと言われればそれは無理でしょうけど、精密な穴開けをするのでなければ、もうこれで充分。鉄鋼ドリルは切れなくなったからと言って捨てたらアカンですよ、再研磨すれば相当な回数を再生出来ます。

やり方は割と簡単ですが、自動ですべてやってくれるわけではないので、多少の慣れが必要です。


セットアップはこんな感じ。両頭グラインダーのサイドカバーを外して、15cm~20cmのツーバイフォー材を回転砥石と平行に固定し、ジグを木ねじで固定。ジグの幅はツーバイフォー材の厚みとほぼ同じですから、それに合わせて、多少の角度はドリルビットを削ってみて調整します。



まず真ん中にあるジグで両サイド研磨します。刃先は水平に合わせて削ります。



この時点で定規に当てて、山が両サイド均等に研磨されているか確認しながら削る。



定規は、4mm~9mmまでは0.5mm刻み。10, 11, 12は1mm刻み。先端角118°ですが、あくまで目安です。このジグで削れるのは10mmが一番太いビットですので、11とか、12とかはおまけです。



右側のジグで両サイド研磨します。刃先は水平に合わせて削ります。



最後に左側のジグに当てて、刃をつけます。この部分はちょっと削れば良いです。刃が付けば良い、という感じで、ちょっとだけ削る。

10本もやれば、コツがわかると思います。大体φ5mmからφ10mmぐらいいけます。4mm以下は腕次第ですが、あまり実用的ではないです。

欲しい方いらっしゃいますか?ジグと定規で1800円税送料込みで出しますよ。切れないドリルビットが山のようにたまっていて、両頭グラインダーを持っているんだけど、手で再研磨は難しいし、かといって精密な穴開けをしているわけではないので、ドリル研磨機に2万円も払いたくなるほどでもない、という(私のように)微妙な方に最適です。

2018年3月12日追記
お問い合わせがちょくちょくあるため販売始めました。
販売ページはこちら (http://aki-asahi.shop-pro.jp/?pid=129325330)です。1800円税送料込み。

2016年12月19日月曜日

お客様からの写真 Leica IIIg

たまにですが、貼り替えましたという写真をお客様からいただくことがあります。
今日はすごいのが一枚来ました。



息を飲むような見事なリペイントのIIIG。これ、あなたがやったのか?見事です。貼り革なんかどっちでも良いというか、貼り革は完全におまけという感じの一品です。

2016年12月15日木曜日

ドリルの再研磨 DIYジグ 続き

先日の投稿(http://aki-asahi.blogspot.jp/2016/12/diy.html)続きです。

ドリルの再研磨はもっと簡単に再現性のあるやりかたがあるのではないか?と言うことで、色々調べてみましたところ、4Facet(日本語で何というのかわかりません)という方法が良いのではないかと、角度を調べてジグを作ってみました。






左側のガイドが1番角を削るもので、10度の逃げ角(というのかな?)で、118度の先端角を削ります。1番角は7~15度で材料によって適当なものを設定するということで、切りよく10度でやってみます。

右側のガイドは2番角を削るガイド。角度は内緒です 笑



こんな感じで3Dプリントが出来上がりました。



今回は、両頭グラインダーの側面を使うのがミソです。こちらの方が安定して角度を出せます。



まずは2番角から削っていきます。



そして、何と言っても重要なのが1番角。これをきちんと10度に出すというのが、素人が研磨しても難しい、というか出来ないわけです。



出来上がったのが、これ。見よ!素人が削ってこの美しさだ。ジグってのは実に有り難いものです。驚くべき単純なジグで素人がドリルビットを4 Facetで再研磨できたのでした。
もちろんきちんと切れます。手で削っていると、欲をかいて一番角を大きめに取ってしまいますが、これならキチッと10度で決まります。左右のバランスを綺麗に削ると、何と切り子が2つ出たりします。

これは7mm径のドリルですが、研磨時間約2分。慣れれば1分ぐらいでいけると思います。
実際の使っているビデオは、また時間があるときに撮ってみます。

これでもうドリルビットは切れなくなっても捨てる必要がなくなったのでした。目出度し目出度し。

2016年12月14日水曜日

砥石のダイヤモンドドレッサーは買うな




両頭グラインダーに付いている回転砥石の表面が荒れてきた時に使うドレッサーですが、歯車みたいなのがたくさん付いている機械式よりも、断然ダイヤモンド ドレッサーの方が面直しがやりやすいというか綺麗に仕上がります。1500円ぐらいで買えます。

私も持っていて重宝しています。しかし、先日そんなの100円で売っていると教えられました。
それは、これ。



100円ショップで売っているダイヤモンドやすり。100円です。
一個ウチにもあったので、試しに使ってみました。

何と!回転砥石の面均しはまったく問題無く出来ます。違うのは形状だけ。



実際に面均しをしてみると、回転砥石はご覧の通り綺麗爽やか。これがお値段100円(+税)ポッキリですよ!1500円も払ってドレッサーを買って実に損した気分です。

と言うわけでだ、砥石のダイヤモンドドレッサーは100円ショップのダイヤモンドやすりで充分です。

2016年12月13日火曜日

ドリルの再研磨 DIYジグ

最近鉄の穴開けの機会が多く、鉄鋼用ツイストドリルを良く使います。
この鉄鋼ドリルですが、3mm径ぐらいでしたら一山いくらぐらいの値段で、切れなくなったら使い捨てという感じでも気にならないのですが、7mm以上になると安いものでも1本1000円弱ぐらいの値段なので、切れなくなったら捨ててしまうというのはあまりにも惜しい、というものです。1000円弱とは言ってもその程度の価格で売っている鉄鋼ドリルなど安物なので、案外早くダメになります。

プロは鉄鋼ドリルを再研磨して使い続けるものだそうです。研磨方法は、検索すればいくらでも出てきますが、素人が両頭グラインダーを使って削るのはなかなか難しいです。
その中で研磨方法が実にわかりやすく解説されているビデオが以下のものです。



※他人様のビデオです

これで実際にやってみると、10回ぐらい練習すれば案外使えるかも?というぐらいのものになったりします。すくい角をつけるのが肝のようです。が、しかし、上のビデオは恐らく今まで何万回とドリルを再研磨してきた職人さんがやっているもので、所詮素人が10本20本練習したところで、適当なレベルにしかなりません。

再研磨機というものも世の中には売っています。


手の届く範囲で評価の良いものですと、上のようなものです。20000円が高いか安いかは、使用頻度にも寄りますが、問題は年に数百本も再研磨しないし、替え砥石が3000円というお値段です。砥石も100本ぐらいは再研磨出来るでしょうから、100本再研磨出来れば1本あたり30円ぐらいになるのかな、平たくすれば高い物ではないですが、年に30本もやらないとなると、20000円の初期投資はなかなかスパッと買えるものではないです。


評価を見ると、これぐらいの値段のものでもなかなか使えそうです。13000円。これぐらいなら買っても良いかな、という価格ですね。これ以下のものは恐らく使えないレベルのものでしょう。

しかし、良い機会だから自分でジグを作ってみるとするか、と言うことで、ドリル再研磨機を買うのはやめにしました。ネットを探せば、そういうものを作っている人がいくらでもいるので、それを真似してみます。

※他人様のビデオです

これはなかなかいけそうじゃね?


と言うことで、いつものごとくモデリングしてみます。


まあ、一発では上手く行かないですけど、何度か作り直してこんなものが出来上がりました。


コの字のプレートは、ちょうど良い製品がないので、120mm長x2mm厚のユニクロプレートを刃型のベンディングマシンで曲げてやりました。


3Dプリンターは便利だな。


両頭グラインダーにセットしてドリルビットを再研磨してやります。


先端角度と長さを測る定規などレーザーでアクリル板をカットして作ってやります。これまた、何でも持っていると自分で作れて便利だというね。


ほらできた。素人がやった割にはなかなか綺麗なものですよ。
切れるかというと、なかなか切れます。この自作ジグではシンニングが出来ませんので、食いつきは悪いですが、3mmぐらいの下穴を開けておけば驚くほどの切れ味。それでもSS400ぐらいなら下穴なしでも削孔していきます。

練習は必要ですが、10本も練習すれば多少コツがつかめて、割と綺麗に再研磨出来るようになります。ジグなしで手でやるよりも随分と楽なのは間違いないです。

5mm径~10mm径ぐらいが楽に再研磨出来る範囲でしょうか。3mmとか小さなビットはなかなか難しいですが、一山いくらのドリルビットを使い捨てにした方が恐らく手っ取り早いでしょう。

これで、ドリルビットを折ったり曲げたりしない限り、相当な回数を再生して使えます。そうなると今度からは、ちょっと高いドリルビットを買ってもええね。

浮いた金で何を買おうか、と言うことで、両頭グラインダーを新調したのでした。


2016年12月4日日曜日

自作ハンド タッピングマシン

最近、ハンドクリッカー2212のサンプルを作っているので、ネジ切りをする機会が多いです。

タッピング(ネジ切り)というものをやったことがある方はよく知っていらっしゃると思いますが、素人が手でまっすぐにネジを切ると言うことは非常に難しいです。仕方がないので外に振ってやってもらっていたのですが、この外に振ってやってもらう費用というのも、かさんでくると馬鹿にならなくなって来ます。費用はまあ良しとしてもだ、わざわざ持っていって、出来上がったらまた取りに行くという時間の方がかなり勿体ないです。

ハンドタッピングマシンというのを探してみたのですが、これがなかなか高いのです。大した機構でもないのにこの値段かよ、と思いますが、何と言いましょうか、それほど需要があるものではないので、それなりの価格がしてしまうのは、市場の原理として仕方がありません。

そこでだ、また自分で作ってやれと言うことで、安い部品を探してきて、作ったのでした。

ドリルガイドという2000円ぐらいの、ドリルを固定してまっすぐに穴を開ける補助をするものを1台。
ドリルチャック、1個 1250円。
ドリルチャックアダプタ 1個 750円
φ12mm鉄パイプ 200mm 300円 1個
φ10mm鉄丸棒 200mm 400円
セットカラー 1個 100円
3Dプリンタで作った内径φ12mm外径φ43mm 40mm高のドーナツ型パーツ



ジャーン!ちょっちょっと溶接して出来上がりました。



ハンドルが200mmもあるので、かなり軽くネジ切りが出来ます。



厳密にきちんと垂直が出ているかというと、まあそうでもないでしょうけど、ウチの使い方でしたらこれぐらいまっすぐならまったく問題なし、という感じです。

これで素人でも、軽い力でまっすぐに気分良くネジ切りができるようになったのでした。目出度し、目出度し。